祭りの後
いまさらですが、W杯のお話。というかただの感想です。
遅すぎるのでエントリーするのやめようかと思ったんですが、書いたから上げちゃえ、と。
…と言ってもそれ程多くの試合を見れてないので、
あくまでも自分が見て感じた部分のみになります。ご承知おきください。
■ブラジルの衝撃
スペインがオランダに初戦5-1で負けた時
「うわ~、エライこっちゃ」
と思ったんですが、
ブラジルのラスト2試合はスペインの事などどこかへ吹き飛ぶレベルで衝撃的でした。
これから先、何十年も(下手すると永遠に)語り継がれるであろうドイツとの試合。
そして何か大きな喪失感が残った3位決定戦。
良くわからないけどドキドキしました。
時代の大きなターニングポイントとなる試合を見てしまった、とさえ思いました。
今でも上手く言語化できないので、とりあえず羅列。
* あんなに怯えてるブラジル初めて
* ブラジルでも自信喪失するんだ
* ドイツ無慈悲
* パウリーニョは色々見てられなかった
* 今までのブラジルだったら、主力2人欠いてもこんなに脆くなかったような
* そんなチアゴシウバも3位決定戦でPK献上
* まさかブラジルがバイタルエリアをすっかすかにするとはね。。。
何だかんだ言って、ブラジルって今まで「そうそう簡単に負けない国」だったと思うんですよ。
負けるとしても、その試合の中ではある程度怖さや意地を見せていた訳で。
なのに、今回のラスト2試合の無残さたるや。
これからブラジルはどうするのでしょうか。
サッカー王国ですから、意地もプライドもありますから、必ず復活するとは思います。
でも、恐らく各国が今まで感じていた「ブラジルと対戦する時のオーラ」みたいなものは
かなり薄れたんじゃないでしょうか。
■ドイツの強さ
10年計画(?)の結果だそうで。
“継続は力なり”を真面目なドイツ人が地道に実践した結果ですよ。
今回のW杯で、
「パスサッカーの衰退」「カウンターサッカーの隆盛」
みたいなザックリした総括をたまに見ますが、
ドイツはそんな単純なジャンルに分けれらないですよね。
繋ぐべき時に繋ぎ、カウンターすべき時にカウンターする。
1vs1の勝負でも強いし、チーム全体が走る事に労を惜しまない。
前プレさせればブラジルをも恐れさせ、守りもGKが11人目のフィールドプレーヤーとして立ち塞がる。
何でもござれ、です。
更に恐ろしいのが、チームとして新陳代謝が出来ていること。
クローゼやラーム、シュバインシュタイガーといった所がベテランになったと思ったら、
クロースやシュールレ、ミュラーにゲッツェという新たな主力がどんどん出てくるんです。
とりあえず、次のEUROはドイツ中心となるでしょう。
ここに今回力を見せたオランダやフランスがどう対抗するのか。
スペインやイタリア、イングランドはこのまま終わるわけにはいかないでしょうから、
またもや面白い大会になりそうです。
…羨ましいなぁ。こういう高いレベルでの切磋琢磨。
■アジアの弱さと北中米の躍進
日本もダメでしたが、他のアジアの国々もダメでした。
一方で北中米カリブの国は4チームのうち3チームが決勝トーナメント出場と、
これまで以上の好成績だったと思います。
この結果を受けてアジア枠が減るんじゃないかとか
むしろ減らすべきとか、そういった声も一部にあったりします。
この辺は魑魅魍魎が蠢くFIFAの内部にて
色んな政治的要素(サッカー的要素は含まないw)から決める事なので
どうなるかはわかりません。
多分大きな変化はないんじゃないかと思いますが。
個人的には、世界の国々がそれなりに公平にお祭りに参加出来る今の枠数が
そこそこ悪くないと思ってます。
ま、減ったら減ったで良いですけどね。
北中米の躍進に関してですが、
メキシコとアメリカの強さは前々からわかっていたので「やるなー」ぐらいなのですが、
(それでもこの両国の“好試合メーカー”っぷりは素晴らしかった)
やっぱコスタリカですよね。驚きは。
死のグループに入って、海外の風刺画じゃ大会前から「お亡くなり」の状態だったのに
蓋を開けてみたら1位通過ですから。
同じことが出来るのかどうかわかりませんが、コスタリカの取り組み方ってのは
日本も参考にすべきところがあるんじゃないでしょうかね。
「弱いと思われる国がどうやって挑むか」のベースの部分で。
■GKの大会
優勝したドイツのノイアーはもちろんの事、
上述した北中米のそれぞれのGK(オチョア、ハワード、ナバス)はいずれも「神憑り的」と思えるセーブを魅せてくれましたし、
FC琉球経由で代表まで上り詰めたアルジェリアのエムボリなんかも、楽しませてくれた一人です。
あとGKと言えばオランダのクルルも印象的でしたね。
シレッセンが今までPKを止めた事が無い(本当かどうか知りませんが、自信はないのでしょう)ので
コスタリカ戦の延長後半アディショナルタイムに出てきて、本当にPK2本止めちゃうっていう。
その後挑発的な行為が少し指摘されてましたけど、
PKってのはGKにとって死活問題というか、大袈裟に言えば「人生賭けても良い」ような場面でしょうから、
個人的にはアレぐらい良いんじゃね?と思いました。
日本にとっては「GKの交代」は屈辱的な記憶かもしれません。
コロンビアのモンドラゴンが最年長記録のために出場しましたからねぇ。
ま、しょうがないです。悔しかったら実力で近付かねばなりません。
オランダがブラジルとの3位決定戦で第3GK出したのも、ブラジルにとっては屈辱だったでしょうね。
まぁとにかくGKが色々とスポットライトを浴びた大会でした。
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さて、大会が終わってみたら西村主審が開幕戦で笛を吹いたことなど遠い過去のように思えますね。
日本代表は残念でしたが、大会的には楽しいものだったと思います。
特にトーナメント1回戦の熱さは素晴らしかった。
個人的に一番印象に残ったチームはアルゼンチンでしょうか。
固い守備陣とメッシ以外の選手(ディマリアとかマスチェラーノとかラベッシとか)が
「メッシに最高の攻撃をしてもらう」ために頑張って、結果決勝まで勝ち上がるという。
いや、メッシも良かったですよ?でもやっぱり守備の時は歩いてたし。
現代サッカーで歩くことが許される選手って逆に凄いと思いませんか?
4年後は日本代表も色々楽しませてくれることを祈ります。