本気のチャリティーマッチ
「チャリティーマッチ」
と聞くと、どうしても“見世物的な華試合”を連想してしまいます。
もちろん、そもそもの目的がチャリティーな訳なので、
試合自体が少し肩の力を抜いたモノになるのは全く問題ないのですが。
で、今回の「日本代表vsJリーグ選抜」によるチャリティーマッチ。
試合前の選手談話などでは
「ガチでやる」「勝ちに行く」
といった言葉が並んでいたものの、実際に蓋を開けたらどうなるんだろう、
と思っていたのです。
…
ガチでした。
何というか、選手達から
「一生懸命に全力でプレイする事が、自分達に出来る第一の事」
という気持ちがビンビンに伝わって来る感じでした。
幸い私は被災しませんでしたが、そんな私でも感動してしまいました。
なのできっと、選手達の熱い魂は被災地に届いている事でしょう。
こういった試合なので、
「誰々の動きが良くなかった」
「チームの方向性が云々」
なんていう野暮な事は書く気がありません。
チーム練習もロクに出来ていないJ選抜と
ある程度意思の疎通が出来ていて、リーグ戦真っ只中な海外組が多い
日本代表との戦いですから、
出足やフィジカルコンディションに差が出て当然ですしね。
得点に関しては、
遠藤のFKは美しかったし
本田のスルーパス→岡崎のシュートも見事でした。
そして、何といってもカズ。この人の得点にはもう言葉がありません。
何なんでしょうか、この人は。
カッコ良すぎです。カズダンスにも力強いオーラが漂ってました。
果たしてこの試合が代表強化に繋がったのかはわかりません。
(3-4-3が試せたのだから、収穫はあったと思いますが)
が、
この試合によって、間違いなく
「日本を想う心」
は、今までより一層強くなったんじゃないでしょうか。
選手も、監督も、そして見ていた我々も。
来月末からJリーグが再開されます。
被害が少なかった地域では、少しずつ日常が戻ってきています。
しかし、被災地ではまだまだ大変な思いをしている人が多いでしょう。
原発の恐怖に怯える日々も続いていくかもしれません。
それでも、一歩一歩、みんなで力を合わせて進んで行こうとする気持ちが
復興への足掛かりになるんだと思います。
このチャリティーマッチを観て、そんな気持ちを抱きました。