EURO2008観戦記《ラスト》
「せっかく現地に行くんだから」と長々と書いてきた観戦記もこれでラストです。
というか、もうすっかりEUROも過去の出来事になりつつありますが。
さて、皆様もよくご存知のように、スペインが見事に44年ぶりの優勝を飾りました!
スペインを応援しにヨーロッパまで行った身としては、これ以上の喜びはありません。
目の前でスペインが優勝するシーンを生で見れた事は一生忘れられないでしょう。
とりあえずその歓喜のスペインを写真でどうぞ。
喜ぶイニエスタ
喜ぶサポーター
Winner!の瞬間
「万年優勝候補」
「ベスト8の常連」
など、微妙な言い回しをされ続けてきたスペイン代表。
今回の優勝で、その強さがようやく認められたのではないでしょうか。
まあ、これでW杯でダメだとまた同じ事を言われてしまいますから、
今後も更に強さを見せ付けて欲しいところです。
で、今回のスペイン代表、一体何が良かったんでしょうか。
恐らく様々なコラムやブログで書かれているかと思いますが、6試合を現地で観て感じたのは
【守備陣の踏ん張り】
これではないでしょうか。
スペインはその中盤の技術力の高さや、強力な2TOPが注目されていました。
もちろん、EUROの各試合においてその強みは発揮されていたと思います。
MVPのシャビを始め、今大会で強烈な輝きを放ったシルバ、
不調ながらロシア戦で存在感を見せたイニエスタ、スーパーサブとしてチームを支えたセスク。
この“クアトロ・フゴーネス”はちょっとやそっとの事ではボールを失いません。
狭いエリアで正確なドリブルやパスを次々と繰り出す姿は、観る者を魅了していました。
それに比べ、スペインの守備陣というのは少なくとも「武器」ではありませんでした。
しかし、今大会の決勝トーナメントにおいて、スペインは無失点で乗り切っています。
実際に試合を観ると、プジョル、マルチェナ、セナの3人による気持ちの入った守備がとても光っていました。
その中でもセナは「スペインのマケレレ」と言わんばかりの運動量と献身的なサポートを見せ、個人的なMVPをあげたい程の活躍だったと思います。
セナが居たから攻撃陣も攻めに集中できた、と言っても過言ではありません。
更にその後ろには守護神・カシージャスが控えており、どのチームもこの最後の砦をこじあけるのに苦労していたようでした。
また、両サイドバックの守備も試合を重ねるごとに安定し、サイド攻撃の得意なロシア、ドイツを抑える事に成功しています。
特に顕著だったのが、S.ラモス。
グループリーグ初戦、ロシアに4-1で勝ったもののS.ラモスのサイドはことごとく破られ、何度もピンチになっていました。
それが準決勝で再びロシアと戦った際に、S.ラモスはほぼ完璧と言える程の守備を見せてくれたのです。
こうして1ヶ月にわたるお祭りが終了しました。
決勝の日のウィーンの街は、とても「芸術の街」とは思えない程の喧騒とお酒にまみれていました。
それもEUROという大会の、ひいてはサッカーというスポーツの為せる業なのかもしれません。
(ウィーンで暮らす人々はさぞ迷惑だったかもしれませんがw)
2年後にはW杯がやってきます。
さすがにこれを現地観戦できるかどうか不明ですが、スペイン代表には今後も期待したいと思います。
もちろん、日本代表にも。