おっさんサッカー独り言

サッカー日本代表とかジェフ千葉についてブツブツ書きます。

「攻撃的なチーム」の悲哀《ナビスコカップ決勝》

ナビスコカップ決勝と聞くと、どうしてもジェフの初制覇を思い出してしまいます。

嗚呼、あの時は楽しかった…。

おっと、今回は「ジェフファンによる過去の栄光語り」じゃありませんね。

本題は川崎フロンターレvsFC東京のナビスコカップ勝戦

いやー、なかなか熱い戦いでした。

さすが多摩川クラシコ

結果はもう既に皆様ご存知かと思いますが、個人的な感想も含めて書いてみます。

■有利?なフロンターレは初制覇を狙う

現在リーグ戦で首位に立つフロンターレ

30節終了時点での得点57はリーグトップの破壊力であり、

Jリーグを知る方ならば誰もが認める「攻撃サッカー」のチーム。

ジュニーニョチョン・テセレナチーニョといった面々に

中村憲剛や谷口らが絡む攻撃は、わかっていてもそうそう止められるものじゃありません。

そんなフロンターレも、残念ながら未だに「無冠」。

ナビスコ天皇杯もリーグ戦も、良い所まで行くけど最高で2位まで。

今では誰もが「強い」と認めるチームであるものの、いつまでもタイトル無しでいる訳にもいきません。

そんな感じで、選手たちのナビスコ制覇に賭ける想いは相当なモノがあったと思います。

対戦相手のFC東京とは、今期リーグ戦で2戦2勝。

相性も悪くない。(良くもないけど)

そういった多くの前提があった為、戦前の雰囲気としては何となく

フロンターレ有利」

「遂に初戴冠か?」

という感じでした。

■不利?なFC東京は2度目の優勝を虎視眈々と狙う

「虎視眈々と」ってのは私の勝手なイメージですが。

フロンターレ有利と言われながらも、今シーズンは現在5位と好調。

城福監督のサッカーも定着し、リーグ戦でもここ5試合で4勝1分と

チームの調子は上向きと言って良い状態。

ただ、やはり気掛かりというか残念なのが石川と長友の負傷。

石川は既に戦列を離れてますし、長友は試合に出場出来る状態ではあったもののスタメンには名を連ねず。

そんな状況で試合が開始されたのでした。

■で、いきなり結果ですが

試合内容については細かく書きません。観てる人は観てるでしょうし、

文章よりもYouTubeのダイジェストの方が楽しいかと思いますので。

結果は2-0

見事、FC東京が2度目のナビスコ優勝を飾りました。

おめでとうございます。

米本、良いですねえ。

スポナビブログ界隈(?)では以前から「良い選手」という事で名前も挙がってましたが、

恥ずかしながら私は初めてその動きを見ました。

…いやはや、素晴らしい。

先制時の無回転ミドルも素晴らしかったのですが、

何より相手ボールホルダーへのチェックの速さ。

一発では絶対に抜かれないという、ボールへの執着。

若くしてここまで守備が上手いボランチはなかなかいないと思います。

FC東京は鈴木達也も非常に良かったですね。

何しろ運動量がすごい。

北澤かと思いましたよ。(ルックス的にも)

他にも平山、権田、椋原といった若い選手達が、本当に献身的に動いていた印象ですね。

チーム全体に「絶対に相手の個人技には負けない」という雰囲気が出ていて、

実際に本当に良く守っていました。

一方のフロンターレですが、何か悪かったとも思えませんでした。

とにかくフィニッシュが入らないのですが、

それはFC東京の守備陣の頑張りに拠る所が大きく、決してフロンターレの攻撃陣が良くなかった訳じゃないと思うのです。

まあジュニーニョのフリーのやつは決めたかったと思いますが。。。

敢えて一つフロンターレの敗因を挙げるなら、

それは

「攻撃的なチーム」「前評判で優勢」「個人で点が取れるFWの存在」

という、一見有利とも思える部分じゃないでしょうか。

トーナメントの決勝という一発勝負の試合において、

攻撃力の高さや前評判の良さというのは

相手チームの集中力を向上させる要因です。

実際、FC東京は「まず守備」という試合の入り方だったと思いますし、

2点目は見事なカウンターでした。

そして時間が経てば経つほど「強烈な個」を持つ選手は

自分の力で何とかしようとし、

逆にFC東京の守備陣を助けてしまっていたように思えます。

(個を潰せば何とかなる、という状況になってしまっていた)

もちろん、上記の内容はFC東京が先制したからこそ成り立つ訳で、

フロンターレというチームが悪い訳ではありません。

ただ、「攻撃的なチーム」であるが故の負けパターンになってしまったのかな、とは思います。

さて、この試合はその内容や結果もさることながら

表彰式におけるフロンターレの選手達の態度が問題だったということについても

何やら議論を巻き起こしているようです。

私は試合終了後にさっさとビデオを消してしまった為、実際のその「態度」はYouTubeあたりでチラッと見ただけです。

なので、あんまりとやかく言えるもんでもありません。

それでも、その「チラッ」と見た時のフロンターレの選手の態度は、

やっぱり誉められたものではありませんでした。

試合は良かったと思えただけに、ちょっと残念です。

悔しがるのはおおいに結構ですし、それを表に出す選手は嫌いではありません。

ただ、プロだろうがアマだろうが「表彰式」という公式な行事において、

健闘を称えている方々の前で不貞腐れるというのは

やっぱり大人としてよろしくないんじゃないかなぁ。