おっさんサッカー独り言

サッカー日本代表とかジェフ千葉についてブツブツ書きます。

モヤモヤな試合<ガーナ戦>

いやー、スポナビブログ大賑わいですね。

何だかんだ言っても代表の試合は注目されてるって事でしょうか。

さて、皆さんご存知の通り、ガーナ戦は4-3の逆転勝ちです。

結果と得点経過を見ればとっても痺れる展開。

「逆転するだなんて、やるじゃないか」

と感じさせてしまうような結果でした。

…が、多くの方も仰っているように、すんなり飲み込めないというか

諸手を挙げて喜ぶような内容じゃなかったですよね。

モヤモヤです。

その辺りを私の感じたまま挙げてみようかと思います。

■得失点時の短評

1失点目

→CKからのボールを長友がハンドでPK。

 ただPKによる失点自体は止むを得ないでしょう。

 長友があそこでフリーになっていた相手にギリギリで競りに行った事も

 評価してあげたい所です。(もしかしたらマーク外しちゃってただけかも)

 なので、この失点はやむを得ず。

2失点目

→GKのロングキックから中澤がギャンに競りまける。

 これはまずい。ガーナ戦で一番不安に感じた部分です。

 というのも最近、中澤の劣化ぶりが目に付くようになってきており、

 もしかしたら最盛期の中澤なら止めてたかもしれないのに、今の力では競り負けてしまう。

 ただ、その「力の衰え」自体は如何ともしがたい訳で、

 むしろ周囲の「中澤依存」を変えていかないといけないと思います。

 このシーンも闘莉王はフォローに入れていなかったですし。

 もちろん、中澤自体もあそこはDF的に一番負けちゃダメな部分ですので

 周囲との連携を含めて修正すべきでしょうね。

1得点目

→岡崎の出したパスが相手DFに当たり、ちょうど憲剛の所にこぼれる。

 それを押し込んで1点差。

 。。。このゴール自体は「憲剛よく落ち着いて決めたね」で良いんですけど、

 それ以前のチャンスやその後のチャンスを憲剛が外しまくってたのがちょっと心配。

 世界との差ってこういう所(ビッグチャンスをモノにする力)なのかなぁ、と感じます。

3失点目

→ハーフライン付近から縦パスに抜け出され、都築が交わされゴール。

 これも結構イヤな感じです。

 DFラインでちょっとした修正でもあったのか、中澤が高い位置までボールを取りに行ってました。

 で、そこから縦にポーンと入れられたボールが綺麗に相手に渡っちゃうんですが、

 そこでの闘莉王の位置取りがまずい。簡単に裏に入られ過ぎてますね。

 中澤-闘莉王というコンビはここまでほぼ不変で来ている訳で、

 なかなか代えが効かない(というかテストしない)ポジションです。

 そこの2人が揃って失点の直接的な原因になってしまうのはかなり不安。

 都築さんは悪くない。あのジャンプはしょうがないです。

2得点目

→一度相手DF奪われたボールが長友の所に転がってきて、

 そこからフリーの玉田へ横パス。

 「玉田ゾーン(?)」から左足で豪快且つ繊細にゴール左隅へ決める。

 …相手のミス絡みですから、「崩して獲った」と言えないのが残念な所。

 ただ、玉田って決める時ちゃんと決めるんですよね。意外と落ち着いてるというか。

 この試合の玉田は個人的にMVP級の活躍だったと思います。

 長友も落ち着いてました。(2人を背負ってもちゃんとパスしてました)

3得点目

→稲本のドンピシャクロスを岡崎がドフリーでヘディング。

 稲本が「まだまだやれるわい」って所を見せ付けてくれました。

 童顔ですがもう29歳。ベテランです。

 元々フィードの正確性は評価が高かった選手ですが、

 こうして存在感を見せ付けてくれると嬉しくなりますね。

 岡崎については

 良いポジションにいたのか相手がマーク外しちゃってたのかちょっと判断しづらいんですが、

 結果を残せた事は本人にとって良かったんじゃないでしょうか。

 …でもこの遠征で「岡崎だと若干力不足かな」とは感じてます。

4得点目

→長友の抜け出しから稲本へ横パス。稲本は相手を弾き飛ばしながらきっちり狙ってゴール。

 もうこの辺になると、日本はイケイケだしガーナはヘナヘナだし勢いの差と言っても過言ではないような。

 それでも、この試合の日本のゴールの中では一番「形」が出来てたゴールですし、

 稲本の落ち着きにも感心しました。

 相手のチーム力が落ちていたとは言え、日本のやりたい事が出来ていた時間帯だと思います。

■試合全体では

と、得失点シーンごとに振り返ってみたんですが、次は試合全体の出来について。

正直、良かったとはいえないでしょうね。

ガーナのDFラインが高かった事から、裏狙いのパスが多かったのは良いと思いますが、何だか中盤でボールが落ち着かない。

そしてボールも奪えない。

パスミスも多発。

前半は「良く1失点で済んだなぁ」って感じました。

ガーナも最後の所で正確性を欠いてましたからね。助かりました。

後半に入っても余り変わらず、

むしろガーナの高い位置からのプレスに逆に怯えてしまっている印象を受けました。

うーん。相変わらずの課題でしょうね。相手のハイプレスに弱い。

DFラインとボランチ辺りで速いパス回しが出来れば良いんでしょうけど、

今の代表はパススピードが遅いです。

中盤でボールを回せない一因として、2トップだったってのもあるかもしれません。

今までは玉田がボールに絡むのが大好きだったので、

実質6人で中盤を作ってた感じだったのが

この試合では2トップが常に裏を狙うイメージだった為4人に。

前田が気を利かせて下がってきてましたが、やっぱり1枚足らない感じ。

その為にパスコースが減っていたような気がします。

後半の4得点については相手チームの選手が多く交代した後だった為、

日本が格段に良かったという訳じゃないのが悲しい所です。

「でも4点取れたからそこ褒めようよ!」

っていつもの私なら書くんですけどね…。

…まあ、リードを許した場合のメンタルについては改善が見られたと思います。

そこはとても良かった所。

でも、出来れば先制したかったなぁ、この試合は。

っていう残念感の方が何だか強いのです。

■選手と監督について

長友

ハンドはしょうがない。

むしろその後の落ちない体力と果敢な攻め上がりは素晴らしかったです。

クロスの質とかが上がるとより嬉しいですが、とにかくこの試合については本当によくやっていたと思います。

駒野

あれ?ちゃんとやれるじゃん。

守備面では特にこれといった良かった点はちょっと見つけられなかったけど、

攻撃面に関しては内田よりも「引き出し」多いんじゃないかな?

右足でも左足でもクロスを入れられるっていうのはやっぱり良いですね。

憲剛

1点取ったからといって他のチャンスをフイにしたのは帳消しになりませんよ。

あれだけゴール前でシュートチャンスが作れるポジショニングと視野があるんだから、

最後のシュートももうちょっと頑張って。

本田

まだまだ本領発揮とはいえないし、少し遠慮がちにも見えたけど

遠藤への左足でのクロスは素晴らしかった。

遠藤の尻トラップも素敵だったけどw

まだまだ代表での立ち位置を模索中だろうけど、必要な戦力だと思います。

玉田

この日の玉田がいつも出てくれますように。。。

ってぐらい、出色の出来だったかと。

相手が疲れた時に出てくる方が合ってるんですかねえ。

何だかんだ言ってボールは持てるし、仕掛けるし、良く動く。

スタメンで90分持たないって本人も言ってるんだから、

スーパーサブの方がいいのかも。

岡田監督

守備網を構築するのは得意だと思うので、もう一回見直してみて下さい。

「攻撃の形を作る」っていう課題よりはやりやすいと思いますので。

んで、毎回言ってますが…

岩政使ってやれよ。

サブのCBって試合中に投入する気ないんですか?

他の選手交代は割と納得ですが。

でも長谷部の体調を考えたら、稲本スタメンでも良かったかな?

疑問はそれぐらい。

と、まあグダグダと書いてきましたが、

課題もたくさん出たしオランダ戦→ガーナ戦と強豪2チームとやれた事は

代表にとって良かったんじゃないでしょうか。

本番ではもっと相手の守備が集中してるだろうから、4点取るのはかなり難しいと思います。

それでも、1-3から逆転に持っていけるというメンタルを見せてくれたのは収穫でしょう。

最後に、

中村俊輔が交代した後で逆転劇が起きたからといって

「俊輔不要」

とは言いたくないです。

絶対に必要な、アンタッチャブルな存在とも全く思いませんが。

彼の経験やボールを持つ技術は日本人の中でも際立ってますから、

いい加減「俊輔 or Not俊輔」で語るのはやめましょうね。

個人的には前半俊輔、途中交代本田で十分相手の脅威になり得ると思います。