vsボスニア戦。どうでした?
皆さんもご存知かと思いますが、
日本代表がボスニア・ヘルツェゴビナ代表との試合で3-0の勝利を納めました。
結果だけみれば「おお。良いじゃないか」と思われそうな感じですよね。
さてさて、現地で観戦したりテレビで観たりした方々はどのように感じましたでしょうか?
…と、何だか奥歯にモノが挟まったような書き方をしているのは、
私自身この試合に対して上手く評価できそうにないからなのです。
良いところもあったし、悪いところもあったように思えます。
ま、当たり前ですかね。
とりあえず感じたままを。
■良かったと思う点
まずは勝った事。これは本当に良かった。
例えばこの試合でまた引き分けたり負けたりしたら、よろしくないムードのままタイ戦に突入しちゃいますから。
相手の守備がユルユルだった事はさておいて、3点とって勝った事は選手達や監督にもとりあえず安心を与えたのではないでしょうか。
次に山瀬の活躍。
まあこれももちろん、相手のプレッシャーなさ過ぎとか注文を付け始めたらキリが無いんですが、
「得点を狙いに行く攻撃的MF」があまりいない中で前へ前へと進んでいく山瀬は、貴重な存在になるのではないでしょうか。
テレビでも言われていましたが、本来自分が一番手であるべきトップ下のポジションをFW登録の大久保にとられた事で、山瀬も期するものがあったのかもしれません。
「あんなフリーな状態で受けれるシーンは少ない」
という意見も当然あるでしょうけど、「フリーのスペース」を見つけて走った山瀬を評価すべきだと思います。
3点目は播戸も良かったですね。
そして、良い点かどうか悩ましい所ですが、
「狭いスペースでのパス交換」の意識が高かった事。
チリ戦でもその意識は見られたのですが、ボスニア戦ではより意識が高かったように思えます。
中村憲が特に頑張ってました。
高原もパス交換に積極的に参加していたように思えます。
他にも
内田のオーバーラップが積極的だった
山岸がいない分、駒野も上がれた(チリ戦では山岸がサイドでプレーしたがる為、窮屈そうだった)
という感じで、両サイドバックの動きも良かったのではないでしょうか。
■悪かった?と思う点
ボスニアのプレッシャーがユルユルだった点。
これが色んな意味で素直に喜べない理由です。
上に挙げたように、山瀬も良かったし、両サイドバックも良くやってたと思うのです。
高原もチリ戦よりかは少し良くなってたようだし、中村憲も目立ってた。
…んですけど、
どれも全て「ボスニアのユルさ」があったからとも思えてしまうのですよ。
だから、人によっては
「こんな試合全く参考にならん!」
とか
「3点しか取れないのか!」
とか
「ノープレッシャーでミスするな!」
とか
色々辛辣な意見を持っているかもしれません。
だから、3-0とは言え手放しで喜べるような内容じゃなかったのも確かだと思います。
細かく見ると
トラップが悪い
シュートを狙わない
1vs1の守備の場面で軽く抜かれる事がある
といったところが「良くなかった」点として挙げられるかと思います。
恐らく今の日本代表が狙っているだろう事の1つに
「狭い場所でのパス交換から抜け出す」
というのがあります。
この事を意識するのはいいと思うのですが、意識しすぎてどんどんと狭い方へボールを回していたようにも見受けられました。
そこで上手く抜け出せればいいのですが、
トラップミスやパスのズレで簡単にボールを失ってしまう事もしばしば。
今後も狭いところで勝負を挑むのであれば、今まで以上に基本技術を高める必要があるようにも感じます。
また、繋ぐ意識の強さからか、シュートを打たないシーンもありましたね。
これは今に始まったことではないですが、時には強引に狙うのもありじゃないかなあ、と思ったりします。
ただ、山瀬が入ってから少し意識が変わったようにも感じました。
この2点に共通してるのは「意識しすぎ」という事でしょうか。
以前の代表では、フリーの選手を見つけてパスをする(ポゼッションを高める)事を考えていた為にボールが前に進まないという状況がありましたが、
これも「意識しすぎ」の表れだったのかもしれません。
なので、攻撃に関して時には選手個人の「エゴ」を出していく事も必要なんじゃないかな、と思います。
とまあ色々と書いてしまいましたが、やっぱり3点取って勝てた事は良かったと思いますよ。
分析や修正点を挙げる事は必要だと思いますが、勝った試合を必要以上に貶す事もないかと思います。
長々と失礼しました。