おっさんサッカー独り言

サッカー日本代表とかジェフ千葉についてブツブツ書きます。

攻撃的?守備的?パスサッカー?カウンター?

最近日本代表を巡る議論(?)の中で、割と多く語られているこのお題目。

日本代表が今後どのような方向性で行けばよいのか、

多くのブロガーさん達とコメンテーターが喧々諤々、好き勝手に語ってらっしゃいます。

上の文章を読んで「あ、何かトゲがあるな」と思った方は正解。

正直醒めた目でこれらの文章を読ませて頂いております。

だってねぇ、殆どの内容が断定的で一方的なんだもの。

曰く

「攻撃的なサッカーが通用するのはアジアだけ。世界と戦うなら守備的に変更しないと!」

「パスサッカーは強者のサッカー。日本は世界から見たら弱者なんだからカウンターに移行すべき!」

だそうな。

そもそも、ベースを変えるってのはそんな簡単な作業じゃありません。

たまたま南アフリカW杯で日本が劇的な戦術変更を成功させましたが、

アレは本当に稀な例。

多分、本田がいて中澤・闘莉王がいて、大久保と松井が両翼で阿部がいて、

監督が岡ちゃんだったから出来た芸当だと思いますよ。

■守備的、カウンターが必要なのは間違いじゃない

さて、確かに今の日本代表は攻撃寄りな側面が強く、CBに高負荷が掛かっていると思われます。

世界から見たら日本が弱者であるのは確かだし、弱者が強者に勝つにはカウンターというのは定石とも言えます。

イタリア戦やウルグアイ戦のように、攻撃陣がいくら点を取っても

常に失点するようでは、そうそう勝てるものではありません。

なので、「守備的に」「カウンターを」というのは決して間違っている訳じゃないです。

あれ?さっきと書いてる事変わってんじゃんか!

とお思いかもしれません。

微妙なニュアンスです。

守備的に「変更しないと!」

カウンターに「移行すべき!」

ではないんですよ。

それらを今のベースの上に成り立たせるべきなんです。

おいおい禅問答か。みたいなツッコミが聞こえてきそうですが、

私もそう思いますw

ただね、日本がアジアにいる以上、

攻撃的なパスサッカーの面を強化しないとドン引き相手に勝点取れないし、

世界の強豪から勝利を得るには

守備的なカウンターサッカーの面も取り入れないと難しいでしょう。

これで日本が南米や欧州だったら話が変わりますが、アジアなんです。どうしたって。

■どうすべきか

ここから先はかなり個人的な考えになります。ご容赦下さい。

ベースは今のままで良いと思っています。

何故なら、点を取らないと勝てないし点を取るためのやり方だと思うので。

サイドハーフはFW的な要素を存分に持ち、ボランチも守備的ではなく、CBも元々中盤の選手。

サイドバックも攻撃に持ち味を発揮出来る人選。

で、そのベースが浸透したので、その選手達に

「守る事。そこから一気にカウンターをする事」

をやってもらう。

簡単じゃないです。

でも、全てを変えるのではなく試合中の「守るべき時間」を把握して、

その時間は無闇に攻めないという事を共通意識として持ってもらう。

そうして守った上でカウンターのチャンスが来た時には

ボールを保持出来るような選手(本田とか)に一度預け、

ボールホルダーを2~3人が追い越すような形を作る。

その為には「守るだけの選手」を選ぶのではなく「守りから攻めに転じる事の出来る選手」を選ぶって事です。

結局、岡崎のような選手が非常に大切になってくる訳ですね。

結果として、例えばウルグアイ戦を例に出すと

2得点の要素を残しつつ、4失点を2失点(あわよくば1失点)に抑えたいな、と。

都合が良い考え方なのは百も承知です。

ただ、W杯への残り時間を考えた場合、180度方向性を変えるよりも

あくまでベースの上に乗っけるという方が、まだ現実的じゃないでしょうか。

ザッケローニ監督はイタリアの方なので、守備に対する考え方があるはずだと勝手に思っています。

やろうと思えば守備力の強化やカウンターのやり方を代表に植え付けてくれるんじゃないでしょうか。

希望的観測ですけど。

んで選手がそれに対応出来なければ意味ないですけど。

一点、残念なことに

日本人選手でカウンター向きな選手ってあんまりいないんですよね。

柿谷、香川はカウンターでフィニッシュが出来る選手ですが、

ボールを保持出来るのは本田ぐらい。

セカンドボールをかっさらって攻撃に繋ぐタイプの選手と

守備の要として相手の攻撃を弾き返すタイプの選手がちょっと見当たらないんです。

上で挙げた本田にしても、ボール離れが少し遅いのでそこまでカウンター向きでもなく。

でもまぁ、常にカウンターを狙う訳ではないので

そこらへんは今の選手に頑張ってもらうしかないのかなぁ。

■監督交代論への答えにも

この考え方をすると、おいそれと監督交代する訳にはいきません。

だってベースを一番よく知ってるのがザッケローニ監督ですから。

今の代表の長所・短所を一番的確に掴んでるでしょう。

例えば監督を交代した場合、JFAなり継続して入ったスタッフなりが特徴を伝えると思います。

そのうえでその監督は、最も勝率が高くなるであろう方法を採りますよね?

だって期間も短いし(普通、W杯までって事になるでしょうから)、

結果を求められている訳なので。

そうすると、「とりあえず守備一辺倒」「カウンター狙い」もしくは「現状維持」

になるような気がします。

つまり、+αじゃなくなっちゃう可能性が高いんです。

ここで「いやいや、日本を良く知る人に監督やってもらえば良いじゃん」てなるかも知れません。

…誰でしょう?

ピクシー?クルピ?ネルシーニョ?まさか、ベンゲル

いずれの監督も非常に優秀ですが、代表監督の経験がありません。

え?ザッケローニ監督も無いじゃないかって?3年経験しているじゃないですか。

そんな短いのに意味があるのか、という意見もありそうですが、

残り1年切ってるのに代表未経験の人にやらせるのと、

今までやってきた人に継続してもらうのでは

私なら後者を取ります。

よっぽどダメ監督じゃない限り。

■結局

長くなりましたが結論として

「攻撃的/守備的」「パスサッカー/カウンター」の二元論に意味ないよね、って事です。

両方出来るようになりましょうという事で。

そしてそれは、ザッケローニ監督を交代させてしまっては更に難しくなるんじゃない?と。

ま、割と偏った上に結構ズルい考えなので、異論反論がある方もいらっしゃるかと思います。

容赦なくコメント頂ければ幸いです。