J3を考える
本日、J3の発足が理事会にて了承される…はずです。
(ニュースが上がってこない。。。)
事前情報によれば、2014年からの始動を目指すとのこと。
それと、J3だけではないですが
将来的にJ加盟クラブを100にするのが目標みたいですね。
良いんじゃないでしょうか。
私はこういう「裾野を広げる」という動き、基本的には賛成です。
もちろん、詰めなきゃいけない課題(?)は色々出てくるでしょう。
例えばJ3に関しては
JFLとの棲み分け
分配金出るの?
クラブライセンス制度適用するの?大丈夫なの?
スカパーさんはJ3までカバーするのだろうか?
天皇杯はどの辺りから出場になるんだろう?
と、まぁ課題というほどの事じゃないかもしれませんが、素人ながら「どうするんだろ?」という点は出てきます。
■棲み分け
JFLとの棲み分けは「プロクラブとしてやるのかどうか」でしょうね。
企業クラブとして居続けるならばJFL。プロとしてスポンサー集めて独立した経営をするならJ3って事かな。
ただ、位置付けとしては上下関係なのか、並行関係なのかまだよくわかりません。
J3参入の条件で「JFL優勝」などが出てくるのであれば、明確な上下になりそうですが。
■分配金は
「J」と銘打つには出るんでしょうね。
J3はとりあえず10~12チームからスタートになりそうですが、
それらのチームにも分配すると今までの40チームから50数チームに分配する事になります。
Jリーグの収入源は「放映権」「グッズ収入」「スポンサー料」が大きいかと思うのですが、
J3が発足してもこの収入部分が増えない事には分配金もままならなくなっちゃいます。
まぁ、大丈夫と判断したからこそのJ3始動でしょうから問題ないとは思いますけど。
個人的には「放映権料」が東南アジアやJを売れそうな地域から多く取れるようになって、
各クラブが分配金の恩恵をもっと受けれるようになると良いかなぁと思ってます。
■クラブライセンス制度
クラブライセンスについては調べてみたら「当面適用しない方針」らしいです。
(ただし「健全経営」は求めるとの事)
どうやら、J3発足の側面として「J1、J2でクラブライセンス制度に違反したクラブの受け皿」的な部分がある模様。
なるほどね。
仮に経営が厳しいクラブで違反になっちゃっても、いきなり「アマチュア主体」のJFLに落ちるんじゃなくて
再度上を目指し易くするって感じでしょうか。
更に「J3の条件なら満たせるけど、J2の条件は満たせない」
っていうクラブチームがいると、J3の門番みたいになるっていう事も有りうるかもしれませんね。
■スカパーは
スカパーさんについてはまだまだ分かりませんが、
J3の試合をいつやるのか、っていうのも関係してきますよね。
金曜日とかにやるならスカパーさんが本気出せば全試合放送(生中継ありで)出来そうですけど、
土・日となると多分生中継は難しそうですね。
注目の1試合を録画放送して、その他はハイライト的な感じになるのかなあ?
ま、そもそもニーズがあるかどうかって部分からになりそうです。
各クラブの地域ローカル局ならニーズもありそうですし、
話は若干逸れますが、日程について。
J3の試合を金曜日(というか平日)にやると、入場者収入が更に減っちゃいそうです。
JFL時代は土・日に試合をやって平均入場者数1000~2000人前後だった訳で、
それらの人達はコア層だとは言え、平日に来れなくなる人も多いでしょう。
収入を考えれば、土・日にやるべきでしょうね。
■天皇杯は何気に大変
天皇杯は他のJリーグ勢と同じく、2回戦からなんでしょうかね。
何にしても、チーム数増えて大変そう
2012年の段階で全88チームによるトーナメント
(全国都道府県代表47チーム+J1・18チーム+J2・22チーム+JFL代表・1チーム)
だったのに、これにJ3の12チーム加えたら100チーム!
100チームのトーナメントとか面倒臭いw
いっその事、天皇杯はアマチュア最高峰の大会にしちゃっても良いんじゃないかと。。。
何か色々制約あって難しいかもしれませんが。
少なくとも過密日程の軽減にはなりますし。
■J加盟100クラブを目指す
どうやらブラジルには1万を超える「プロクラブ」が存在するそうで、
さすが文化として根付いているなぁと思う一方、
「本当に全部『プロ』として採算取れてるのかな?」とか思います。
翻って日本。現在40のプロクラブが存在している訳ですが、
今でも経営が厳しいクラブは結構あります。
単純に不況の影響もありますが、今後爆発的にスポンサーになってくれる企業が増えるとも思えません。
その状態で単純にチーム数のみ増やしてしまうと
“フリーターより薄給なプロサッカー選手”みたいなのが出てきそうな予感もします。
バイトしながらプロボクサーとしてチャンピオンを目指す、に近い感じで。
…書いていて「まぁ、それも有りなのかな」と思ってきましたw
今でこそ「プロスポーツ選手」というのは割と一握りの特別な存在な感じですけど、
世の中には前述したプロボクサーやミュージシャン、芸人みたいに
「チャンピオン(もしくはスター)になる為に、今はバイトしながら頑張る」
という存在はたくさんいる訳で。
ただし、その為には頂点(サッカーならばJ1)の選手が高給取りである必要がありそうですけどね。
「J3」「100クラブ構想」で勝手にズラズラと書かせてもらいました。
多分、私が考えている以上に問題点や大変な部分がたくさんあるかと思います。
それでも、地域密着を謳い、各都道府県に2つ以上のクラブがあるという未来。
そしてそれぞれのクラブが色々な個性を出せる環境。
その方向性は間違っていないと思っています。
近い将来、
自分と近しい人が「プロサッカー選手」「バイト」を両立させながら
サッカーで飯を食う事を夢を見ている。。。
そうなった時、ようやく「日本にもサッカーが文化として定着した」となるのかもしれませんね。