勝っただけ、かな《vs香港》
東アジア選手権の第2戦、vs香港。
ご存知の通り3-0で日本代表が勝利しました。
試合が終わって、まず頭に浮かんだ感想がこのエントリーの題名。
「勝っただけだなあ」と。
点がもっと獲れたかもしれないけれど、
香港戦に関しては、それはもう個人能力(というか、平山)の問題な気がするので良いです。
とりあえず試合の振り返りを
■変わらない前半
スタメンは今野と小笠原が入ったぐらいで、後は特に目新しくなく。
大会前は
「香港戦で普段試合に出ていない選手を試したい」
と発言していたものの、中国戦の結果を受けてそれも叶わず。
が、むしろ今の代表にある閉塞感を打破するには、
ガラリとスタメンを変えた方が効果があるんじゃないかと思うのですが。
んで前半はピッチがスリッピーだったりする事を踏まえても低調な出来。
中村憲剛は一体どうしてしまったんだろう、と心配になるぐらい悪かったです。
この香港戦に限らず、ベネズエラ戦からずっとですけど。
小笠原は良くやっていたと思いますが、やっぱり今の代表の中では遠藤と仕事が被ってますね。
遠藤・小笠原のどちらかがもっと前目でプレーするようにすれば良いんでしょうけど、
お互いが「3列目」という意識を持ち過ぎているのか、どうしてもやや引き気味になってました。
ただ、どちらも飛び出しは効果的に行っていて、
それを周囲が活かせて無いのも気になるところ。
玉田、大久保に関してはそれぞれの仕事を全うしようとそれなりにやっているのですが、
この2人もやっぱり動きが被ってるんです。
バイタル付近で味方がボールを持つと、2人とも裏へ抜けようとする。
もしくは2人とも横でボールを待ってる。
どっちかが引いて、そのスペースにどっちかが走り込むようにすれば
パスも出しやすくなるんでしょうけど、
残念ながらそういった連動した動きはほぼ見られませんでした。
何にせよ、前半はボールをある程度支配していたにもかかわらず
ゴールを脅かす場面はセットプレイのみ。
選手達がボールを持った際
トラップ
→空いてる味方を探す
→いない
→戻す
という流れが多過ぎて、相手を慌てさせる事が少なかったです。
もしくは
空いている味方にボール出す
→パスミス
とか。
何も全てダイレクトプレーで行えという訳ではありませんが、
いわゆる「3人目の動き」が無いんですよね。
パスを出して、受け手が貰って、また1からスタートみたいな。
個人能力では打開出来ない、だからチームで繋いで
と標榜している割には組織で何とかしようとする動きが見られませんでした。
それとパスの精度もちょっと。
足元に出すにしても、なぜやや後ろ目なのか。そりゃ受け手が前向けなくなるのも当然でしょうに。
一つ、サイドから来たボールを大久保がスルーして裏へ抜け、ボールを受けた中村憲剛から大久保へスルーパス(結果オフサイド)
というプレーは良かったですが。
ああいった形を1回しか見れなかったのが残念です。
前半40分、玉田が難しい角度から、しかも左足でゴール。
これは玉田、大久保が良くチェイスした結果であり、
このシーンについては2人とも良い仕事をしたと思います。
それにしても玉田って不思議な選手ですな。
ある程度評価が下がってくると、そのタイミングでゴールしたりするという。
個人的に嫌いじゃないですが、スーパーサブの方が活きるような気もします。
90分走り切るのは無理って言ってるんだし。
■後半は平山祭り
あんまり良い方向の祭りじゃないですけど。
後半頭からは今野に代えて平山投入。
前半の最後に得点した事で、日本代表の空気も少し軽くなった感じです。
そこに平山ですから、得点の期待も更に高まるってもんです。
が、平山が外す外す。
闘莉王の落としから胸トラップ→左足ボレーはフリーだったのに宇宙開発。
ヘディングは何故か低い打点のモノが多く、いずれも枠に飛ばない。
やっぱりヘディング苦手なんですね。
サイドからのグラウンダーのクロスには足が絡まり、ペナルティエリア内では倒れてしまう。
軽く微笑ましくなりました。頑張ってるなぁ、と。
これがW杯本選だったり0-0だったりしたら笑ってられませんが。
んでまた平山にボールが集まるんですよね。
みんなで平山にゴールさせようという心意気なのか、
単純にターゲットとして良い動きをしているからなのかわかりませんけど。
韓国戦で出番があれば決めたいですね。
決めないと、何代目かの“師匠”を襲名してしまうかもしれませんよ。
そんな平山祭りの後半、闘莉王がCKをドンピシャで決めて2点目。
更にCKから中澤やら平山やらが絡んで、こぼれた所を玉田がゴール。
これで3点目。
2点目以降はもうずーっと日本の攻撃ばかり。
得点した事で肩の力が抜けたのと、香港が気落ちしたのとが重なったんでしょうね。
悪くは無かったと思います。
でも、その「ずっと日本のターン!」を演出していたのは闘莉王の上がりでした。
上がり、というかほぼ2列目的な位置でしたね。
その代わりに稲本が最終ラインでお仕事。大人になりました。
闘莉王が上がる事で日本の攻めが活性化したのは良いんですが、
逆に「闘莉王いないとダメなの?」と思わせるぐらい、チャンスは彼経由。
強豪相手に出来るような手段ではないので、非常に評価しづらい所です。
とまあ、長々と書き連ねましたけど、言いたかった事は
「とりあえず勝った事は良かったんじゃない?」
「でも、香港相手に出来たからって韓国戦やW杯で出来るとは限らないね」
「日本の狙いが出せたかと言うと微妙だよね」
「ていうか相変わらず岩政は放置プレーなの?」
という所です。
次の韓国戦。
韓国はガチで来てくれると思いますので、
日本も気持ちを見せて欲しいです。